初めての法律相談(弁護士相談)時に注意すべき6つのポイントと無料相談の方法
2023年05月25日 2023年05月25日
契約、個人情報保護、必要事項の記載、法的トラブルなど、事業をしていくうえで法律知識が求められるシーンは多々あり、経営者としては避けられない問題の一つです。そこでまず頭に思い浮かぶのが弁護士への相談かと思いますが、通常弁護士に相談に行く機会というのはそうそうなく、不安を抱く方も多いでしょう。そこで今回は法律相談・弁護士相談について詳しく解説していきたいと思います。
目次
弁護士相談(法律相談)とは
弁護士相談とは言葉の通り、法律の専門家である弁護士に抱えている問題の法的な見解や解決策を相談することを指します。
契約書やプライバシーポリシーの作成やリーガルチェック、社内コンプライアンスの遵守、労務問題、顧客トラブルなどあらゆる問題に直面した際にまずは弁護士が頭に浮かぶと思いますが、1番最初にすることがこの弁護士相談となります。
TIPS こんな相談しても大丈夫? |
---|
初めての相談のため「こんな相談しても大丈夫だろうか?」「実は弁護士に聞くことではないのでは…」という不安をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。しかし、そこの判断も実際に聞いてみなければわかりませんし、思わぬ解決の糸口を掴むきっかけにもなります。弁護士も法律のプロで、今まで数え切れないほどの相談を受けてますのでまずは相談してみましょう。 |
弁護士相談(法律相談)の流れ
法律相談する弁護士を探す
まずは相談する弁護士探しです。基本的に法律のことであれば内容を問わず相談できますが、弁護士によって一部のトラブルを専門的に扱っていたり、得手不得手のほか、相談者との相性などもございます。また、弁護士事務所によっては初回相談無料や債権回収の相談は無料などをおこなっている場合もあります。ご自身の抱えている悩みやトラブルの内容に合った弁護士を探すようにしましょう。
問い合わせ・予約
法律相談する弁護士を決めたら、電話や問い合わせフォームから相談する日程を決める問い合わせをします。この際にある程度相談する内容を伝えることで弁護士相手に相談するのに適した内容かどうかを判断してもらえます。また、相談する際にどのような資料があれば円滑に相談を進めることができるかも聞いておき、相談にむけた準備をしておきましょう。
初回相談
相談日になったら弁護士事務所、またはオンラインで対面相談をします。この時、時間が限られていることが多いですのでご自身が相談したい内容と求めている結果をしっかりとまとめて簡潔に伝えるようにしましょう。そうすることで、法律のプロである弁護士の見解からどのように行動すべきかを適切にアドバイスしてもらうことができます。
相談後の流れ
相談の結果次第で、その後の対応が変わります。相談だけで解決する場合もありますし、相手方がいるなど相談だけ解決しなかった場合は示談や訴訟の対応を弁護士に依頼することになります。
TIPS 必ず依頼しなければならない? |
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必ずしも依頼する必要はありません。依頼するかどうかは、相談者自身の判断や問題によって決定するべきことです。弁護士の方針やそもそもの相性の問題もあるので、その場で決定せず一度持ち帰ったり、納得のいかない場合などは他の弁護士に相談してみることも検討できます。 |
弁護士相談(法律相談)に必要な持ち物や服装は?
法律相談時に必要な持ち物
関連する資料や証拠・時系列
弁護士に相談内容をしっかりと理解してもらうためには、問題に関連する資料や証拠が必要不可欠となります。契約書やメールやメッセンジャーソフトのやり取りなどがあるようならプリントして持参しましょう。また、問題が起きた日時など時系列を整理したものを持っていくことで弁護士はトラブルの全体像を把握しやすくなります。他にも証拠映像や音声のほか、どんな些細なことでも証拠になり得る可能性がありますので、一通り持っていくといいでしょう。
質問リスト・メモ
相談する内容を事前に整理して要点をリスト化していくことで、無駄な時間を使わずにしっかりと質問することができます。また、相談内容をしっかりとメモしておくことを心がけましょう。ボイスレコーダーなど会話を録音したい場合は、必ず弁護士から許可を取るようにしてください。
身分証明書・認印
弁護士事務所によっては相談時や依頼時に本人確認が必要となる場合がありますので、運転免許証やマイナンバーカードなど身分証明ができるものを持参しておきましょう。また、相談後そのまま依頼となった場合認印が必要なことが多いため、円滑に手続きを進めるためにも持参しておくといいでしょう。
法律相談時の服装
法律相談時は正装をしなくては行けないの?と不安に思う方もいるかと思いますが、そんなことはありません。仕事の合間でしか時間が取れずに作業着やユニフォームで訪問する方もいます。弁護士はあくまでも法的問題の解決に集中し、相談者の権利や利益を優先しますので身なりが悪いからといって不利になるアドバイスをしてくるなどはありません。ただし、相手からの印象というのも大切ですので、余裕があるなら最低限の身だしなみは整えていくとよいでしょう。ただし、相談事以外の相手方との交渉時・裁判所への出廷時などは厳格な服装が求められる場合があります。
弁護士相談(法律相談)の方法
相談方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
対面相談 |
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電話相談 |
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オンライン相談 |
|
|
メール相談 |
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|
上記が弁護士相談の主な方法となっており、弁護士事務所によって可否が変わってきますので初回問い合わせ時に確認しておくといいでしょう。それぞれにメリット・デメリットがございますので、事務所を訪問する時間が取れない場合やネット環境がない場合などご自身の状況に合わせて最適な相談方法を選択するようにしましょう。
TIPS 無料相談ってあるけど普通の相談と違うの? |
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多くの弁護士や法律事務所・市役所や商工会議所で、初回相談を無料で受け付けている場合があります。有料相談と無料相談でどちらが良いかというのは一長一短です、無料相談ではあまり初期費用をかけたくない場合や、そこまでしっかり決まっていなかったりすることを聞きたい場合は無料相談を選んでも良いでしょう。しかし、実際に弁護士に相談から裁判の委任まで行うと最終的に弁護士に支払う金額は同じになることが多く、金額的に無料だから得で、有料だから損をするということはありません。 |
弁護士相談(法律相談)時の6つのポイント
弁護士相談は時間が限られてますし、時間に応じて料金が発生します。限られた時間内で的確なアドバイスを受けるためにいくつかのポイントがありますので、しっかりと抑えておきましょう。
1.望む結果を明確にする
何が達成されれば満足なのかを明確にしておきましょう。例えば「契約書のチェックをしてほしい」とお願いだけしても、誤字脱字を見てほしいのか、法的に問題がないのかを確認したいのか弁護士はわかりません。そこで「契約書に不利益な条項がないことを確認したい」という目的を明確にしておくことで弁護士はその目的を達成するために具体的なアドバイスをすることができるようになります。
2.証拠・資料はすべて持っていく
証拠や関連資料は可能な限りすべて持参しましょう。これには、契約書、メールや手紙のやり取り、写真など、事件や問題に関連するあらゆる情報が含まれます。これらの情報が弁護士にとって非常に有用な情報源となり、問題の理解と解決策の提案に役立ちます。少しでも関係のある資料であれば「これは必要ないな」と自身で判断しないようにしましょう。どういう資料が必要か自身で判断しづらい場合は、事前に弁護士に連絡して必要な書類について尋ねることをお勧めします。
3.時系列をまとめる
問題が起こった背景や経緯を時系列でまとめておきましょう。それにより弁護士は事件の全体像を理解しやすくなり、適切なアドバイスや戦略を提供することが可能となります。特に複雑な問題や長期間にわたる問題については、時系列の整理が不可欠です。
4.不利な事実も正直に話をする
弁護士はあなたの代理人であり、あなたの利益を最大限に守るために働きます。不利な事実を隠すと、弁護士は事実と異なる内容で動きますので、最悪な結果を招いてしまう可能性もあります。そのため、不利な事実や自身の過失も正直に話すことが大切です。
不利な事実で話せないと 思いがちな部分 |
内容 |
---|---|
契約違反 | 自分が無意識にでも契約を違反していた場合
|
過失やミス | 自分の過失やミスが問題を引き起こした場合
|
法令違反 | 自分が法令を遵守していなかった場合
|
金銭問題 | 支払いに関連する問題がある場合
|
全ての情報が揃って初めて、弁護士は最善の対策を練ることができます。弁護士は秘密保持義務を負っていますので、安心してすべてを話しましょう。正直に話さずにその事実が後から露見した時には、弁護士の最初のアドバイスや戦略が無意味になるだけでなく、信頼関係も損なわれる可能性があります。
5.弁護士の見解・費用を確認する
ある程度状況の説明が終わったら弁護士の見解を教えてもらいます。そこで、どうしてそういう結論になったのか、しっかりと理由を聞くようにしましょう。それと同時に依頼する場合は費用の確認も忘れずにしておきます。正式に依頼する場合「いくらくらい」を「どのタイミングで」必要になるかを確認しておくことが大切です。
6.弁護士との相性を見る
正式依頼となり、訴訟などに発展する場合ある程度の期間付き合うことになります。そして訴訟などとなると人によっては人生を左右しかねないことになります。人生を託すからには、心から信頼できる相手であることが重要になりますので、ここで少しでも気になる部分があった場合は、他の弁護士に依頼することも視野にいれましょう。
相談事例別に考える事前準備
法律相談の4つのポイントでは、すべての証拠を持参すると述べましたが、実際のケースに当てはめどのような資料や証拠が有効なのかについて解説していきます。ここで挙げる事例は一例に過ぎませんので、具体的な相談事項が発生した場合には、弁護士に直接相談することを推奨します。
相談事例
- 労働問題(労働条件、雇用契約、解雇問題等)
- 契約問題(契約書の作成、チェック等)
- 法律トラブル(訴訟、裁判、紛争解決等)
- 企業の設立・組織変更・M&A
- 知的財産権問題(特許、商標、著作権等)
- リスク管理とコンプライアンス
- 税法に関する問題
- 海外ビジネスの法的課題
- 不動産取引やリース契約
- 倒産法に関する相談
- 企業犯罪に関する相談
- 企業の社会的責任(CSR)に関する相談
- 業務上の損害賠償問題
- 保険契約に関する問題
- 投資や資金調達に関する法的課題
労働問題(労働条件、雇用契約、解雇問題等)
- 雇用契約書
- 給与明細
- 労働時間の記録
- パフォーマンスレビュー、評価書
- 人事・労務に関する文書(就業規則など)
- 解雇通知書(ある場合)
- 事件に関連するメールやメモ
労働問題に詳しい労働法専門家や行政機関(労働基準監督署など)への相談も視野に入れることが重要です。また、日常的な記録保持が大変重要で、特に労働時間の記録や事件に関連するメールなどは、問題が発生したときにすぐに取り出せるように管理しておくべきです。これらの記録は、あとから作成するのは難しく、また法的な争いになった際に重要な証拠となる可能性があります。
契約問題(契約書の作成、チェック等)
- 相談対象の契約書
- 契約に関連する全ての文書・書類
- 事前交渉、契約の過程でのメールなどの通信記録
- 過去の関連する契約書(ある場合)
- 相手方の情報(企業概要、担当者など)
企業としては契約書の作成・管理は非常に重要な業務であり、契約書が適切に管理されていない場合は法的トラブルのリスクが高まることを覚えておいてください。特に、契約の過程での通信記録は、後のトラブル解決において重要な証拠となることがありますので、これらの情報もしっかりと保存しておくことが重要です。
法律トラブル(訴訟、裁判、紛争解決等)
- 紛争に関連する全ての書類、文書、通信記録
- 事件の詳細な時系列データ
- 訴訟を起こす相手方の情報
- 既に取り組んでいる法的手続きの詳細(ある場合)
- 関連する証拠物、写真、録音・録画など
法的な紛争に発展する前の段階で、事業者としては自社のリスク管理の観点から、早期に対応することが重要です。また、情報の詳細性と正確さが重要であるため、関連する全ての書類や証拠を集め、事件の時系列をしっかりと記録することが求められます。どんなに些細な情報でも、裁判などの場では大きな影響を及ぼす可能性がありますので、情報の保存と管理には十分注意してください。
企業の設立・組織変更・M&A
- 企業の設立時の資料、会社の統治に関する資料(組織図、規約等)
- 財務報告書とその他の会計資料
- 組織変更またはM&Aの詳細計画
- 業界の市場分析と競合状況
- M&Aの場合、対象企業に関する全ての情報
弁護士だけでなく、会計士、税理士、コンサルタント等の専門家の意見も参考にすることが有効です。それらの専門家と協力して、事業の規模や業界の特性に合った最適な戦略を立てることが求められます。また、企業活動においては、法的規制だけでなく税制上の影響も重要ですので、税務についても十分に理解しておくことが必要です。各種手続きの準備と並行して、専門家の意見を適時に求め、効果的な判断を行ってください。
知的財産権問題(特許、商標、著作権等)
- 知的財産に関する全ての資料(特許証、商標登録証、著作権登録証等)
- 知的財産の活用状況についての記録
- 問題が発生した場合、その詳細と関連資料
- 関連契約書、許諾書等
- 知的財産権侵害の証拠(可能であれば)
特許事務所といった専門家の意見も重要となります。特許、商標、著作権等は専門的な知識を必要とするため、得意とする弁護士やそれぞれの専門家に相談することで、より的確な解決策を見つけることができます。また、知的財産権は事業価値を大きく左右するため、日頃から管理を怠らないこと、問題が発生した場合は早急に対応することが重要です。
リスク管理とコンプライアンス
- 現在のリスク管理・コンプライアンスの方針や手続きについての文書
- 社内規則、ガイドライン、手続き書等
- 過去の法的トラブルやリスクの事例(あれば)
- 従業員の教育・研修の内容と履歴
- 外部監査報告書や内部監査の結果(あれば)
弁護士に相談する際は、可能な限り具体的な情報を提供し、全体像を理解してもらうことで適切なアドバイスを得られます。
税法に関する問題
- 会社の財務報告書(損益計算書、貸借対照表等)
- 過去の税務申告書とその添付資料
- 直近の税務調査の記録(あれば)
- 税務に関する書類、領収書、請求書など
- 具体的な税法に関する疑問点や問題点
税法はその複雑さと頻繁に変わる法令・制度のため、その理解と適用には専門的な知識が求められます。また、税法に関する問題については税理士といった他の専門家とも協力して対応することが多いので、相談の際にはその点を弁護士に伝え、共同で解決策を見つけることも検討しましょう。
海外ビジネスの法的課題
- 海外ビジネスのビジネスプランや計画書
- 既に取引のある海外企業との契約書や文書
- 関税、税金、法規制などに関する情報(あれば)
- 海外進出に伴う具体的な問題や懸念事項
- 現地の法律に関する既存の知識や理解(あれば)
海外ビジネスは国や地域によって異なる法律や規制に対応する必要があります。そのため、弁護士との相談では、対象国の具体的な法規制やビジネス習慣についての情報が必要となることが多いです。また、法律の専門家だけでなく、現地の市場や文化を理解するコンサルタントやビジネスパートナーとの連携も重要となるでしょう。そのような情報を弁護士に伝え、幅広い視点からの解決策を模索することを忘れないでください。
不動産取引やリース契約
- 不動産の契約書、リース契約書
- 土地や建物の詳細情報(広さ、構造、築年数等)
- 物件の登記簿謄本
- 税金、保険、管理費等の支払い情報
- 関連する規約や条例(住宅地図、建築基準法等)
不動産取引やリース契約における法的問題は多岐に渡ります。契約書のチェックはもちろんのこと、建物の法的状況や地方自治体の規約についての理解も必要となります。また、不動産取引は大きな財産を動かすものですから、信頼できる不動産業者との関係を築くことも重要です。弁護士と相談する際には、全ての関連情報を提供し、必要な場合には不動産の専門家も巻き込むことを検討してください。
倒産法に関する相談
- 会社の財務諸表(損益計算書、貸借対照表など)
- 借入れ情報(金融機関、借入額、利息率など)
- 資産情報(不動産、機械、在庫などの詳細)
- 社員の給与や退職金に関する情報
- 既に手続きが始まっている場合はその進捗情報
倒産法に関する相談を行う際には、自社の財務状況を正確に理解し、全ての資産と債務を把握することが重要です。倒産は企業にとって最後の選択であるべきで、それを避けるための対策や他の解決策(再生手続き、民事再生法など)についても弁護士と共に考えていくことが求められます。
独占禁止法違反などの企業犯罪に関する相談
- 相談の原因となる事件や事象の詳細
- 相関する書類や資料(契約書、メールのやり取りなど)
- 企業内の関連者の情報
- すでに取り組んだ対策や行動
- 警察や監督機関とのコミュニケーションの記録
企業犯罪に関する相談をする際には、完全な透明性と正直さが必要です。隠すことなく全ての情報を弁護士に提供することで、最適なアドバイスを得ることができます。問題が確認された場合には早期に弁護士に相談し、適切な対応を行うことで企業のダメージを最小限に抑えることができます。
企業の社会的責任(CSR)に関する相談
- 現在のCSR活動の詳細や計画
- 企業のビジョン、ミッション、価値観
- 社内のCSR関連のポリシーやガイドライン
- 社員やステークホルダーからのフィードバック、意見、要望
- 企業が関わる社会・環境問題の詳細
CSR(企業の社会的責任)に関する相談をする場合、それが具体的にどのような問題に対する対策かを明確にしておくことが重要です。また、CSRは単なる表面的な活動ではなく、ビジネス戦略の一部として組み込むべきであり、企業の長期的な成長と社会貢献の両立を目指すべきです。弁護士は法的観点からアドバイスを提供しますが、CSRの実施にあたっては広範な知識を持つ多様な専門家(経営コンサルタント、CSRコンサルタント、環境専門家など)との連携も考えてください。
業務上の損害賠償問題
- 事故・問題の詳細な報告(状況、日時、場所、関係者等)
- 損害が発生した状況の写真やビデオ
- 目撃者の情報と証言
- 損害の証拠(物的損害の場合は壊れた物等、金銭的損害の場合は領収書等)
- 保険契約書(あれば)
- 事故・問題に関連する全ての書面(メール、手紙等)
状況や損害の規模によっては弁護士だけでなく、保険会社や調査員などの専門家の協力を必要とすることもあります。また、全ての情報や証拠を正確に、そして迅速に収集することが重要です。適切な法的助言を得るためにも、事故や問題が発生した際はすぐに弁護士に相談することをおすすめします。
保険契約に関する問題
- 保険契約書
- 保険証券(あれば)
- 支払済みの保険料の領収書や証明書
- 保険金請求に関連する書類(病院の診断書、警察の事故報告書など)
- 保険会社とのやりとり(メール、書面、録音など)
- 保険申込書や健康診断結果等(あれば)
保険契約の内容や保険会社の対応によりますが、専門的な知識が求められることがあります。そのため、保険契約に関連する全ての書類や情報を弁護士に提供することで、最も適切な助言や対応策を提案してもらうことが可能です。また、保険の問題では時間が経つと証拠が失われる可能性もあるため、問題が発生したら速やかに弁護士に相談することをおすすめします。
投資や資金調達に関する法的課題
- 事業計画書
- 財務報告書(収益報告書、貸借対照表等)
- 既存の投資契約や金融取引の詳細
- 事業体の設立・運営に関する公的記録(設立証明書、登記簿謄本等)
- 潜在的な投資家や貸し手との往復書簡、契約草案
- 法的制約や規制に関する既存の情報(例:産業規制、地方規制)
法規制、契約交渉、契約作成などが伴うため、詳細な事業計画や金融情報を整備し、早期に専門家のアドバイスを求めることが重要です。特に、金融取引には特殊な規制や法的要件が存在する場合が多く、弁護士はそれらを理解し、法的リスクを回避するための策を提案できます。
TIPS 弁護士相談のタイミングは? |
---|
基本的にはできるだけ早くすることをおすすめします。法的トラブルにおいて少しでも不安があれば相談することが良いでしょう、その時点で今後どのように対応すべきかのアドバイスを受けることができます。しかし、一定の相談料がかかることもあるので、事前に弁護士に確認しましょう。 |
弁護士相談(法律相談)の費用相場
相談内容や必要な手続き、依頼する弁護士や法律事務所により大きく異なりますが、おおむね弁護士相談の費用については時間により料金を決めていることが多いです。
相談場所 | 料金例 | メリット・デメリット |
---|---|---|
各法律事務所 | 1万円/1時間 ※事務所によって異なる |
|
市区町村などの自治体 | 無料/30分以内 ※自治体によって異なる |
|
弁護士会 | 5,000円/45分 ※神奈川県弁護士会の場合 弁護士会によって異なる |
|
法テラス |
無料/30分程度 |
|
上記の料金は記事執筆当時の目安であり、実際の料金は地域や事務所の方針によって異なる場合があります。相談前には、相談先の法律事務所や機関に確認し、料金についての詳細をお伺いすることをおすすめします。
弁護士相談以外の費用
もし、弁護士相談後に弁護士にその問題について本格的に着手をしてもらう場合は以下のような費用が必要になります。
項目 | 料金発生時点 | 相場 |
---|---|---|
相談料 | 相談時 | 無料・10,000円~/1時間 |
着手金 | 依頼時 | 事件分野の経済的利益の額によって異なる |
報酬金 | 事件終了時 | 事件分野の経済的利益の額によって異なる |
手数料 | 契約内容による | 弁護士業務において一定の手数料を求められる場合がある |
時間制報酬 ※タイムチャージ |
契約内容による | 5,000円~30,000円/1時間 ※契約後におけるクライアントに費やした時間(相談や法廷での活動など) |
実費 | 事件終了後 | 書類のコピー代から交通費などの業務遂行に必要な支出 |
日当 | 事件終了後 | 5万円~10万円/1日 ※長期にわたる調査や法廷での出廷など |
上記のような費用が考えられますが、全てが必要となるわけではありません。依頼する内容や弁護士によって、変わりますのでどのような費用が発生するのか都度しっかりと確認しましょう。
例えば、弁護士相談から始まり、500万円の訴訟を起こし全額勝訴した場合の費用のはこのように考えられます。
項目 | 費用 | 想定額 |
---|---|---|
相談料 | 5,000円/2時間 | 約1万円 |
着手金 | 500万円×所定の割合+手数料 | 約30万円 |
報酬金 | 500万円×所定の割合+手数料 | 約75万円 |
実費 | 手続き費用として2万円 | 約2万円 |
約108万円 |
この例では、弁護士費用の合計費用が約108万円となります。ただし、訴訟の進行状況や争点の複雑さ、弁護士事務所の料金体系によって費用は異なるため、実際の費用は個別の事案によって変動します。弁護士との相談や契約時に具体的な費用について詳細な説明や合意を行うことが重要です。
弁護士相談(法律相談)を安くする方法
上記の通り弁護士相談(法律相談)には1時間1万円ほどの費用が発生します。これを安く済ますには法テラスなどを利用する方法もありますが、自身で弁護士を選べなかったり、ある程度の制約がつきまといます。そこでおすすめなのが弁護士保険です。弁護士保険に加入することで弁護士への法律相談料が補償されたり、初回電話相談が無料となる付帯サービスが付いてくることが多いです。他にも以下のようなメリットがあります。
弁護士保険に入るメリット
1.トラブルに発展する前に予防できる
弁護士保険に加入すると、弁護士保険加入者証や弁護士保険加入ステッカーがもらえます。これを提示することで「こちらはいつでも弁護士を使える」という姿勢を相手に伝えることでトラブルに発展する前の抑止力となります。
2.弁護士への電話相談が無料で出来る
弁護士のへの電話相談が無料で行えるといった付帯サービスが付いてきます。トラブルの概要を話し、そこからどう動くのが最善かを法律の専門家からアドバイスしてもらえます。
3.弁護士費用・裁判費用が補償される
それでも解決できずに訴訟などに発展したとしても、一般的に弁護士を使った時にかかる着手金や訴訟費用は保険で賄われますので高額な出費を恐れる心配がありません。
他にも多くのメリットがありますので詳しく知りたい方は以下のリンクをご覧ください。
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