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ホームヘルパー・訪問介護によくあるクレーム・トラブルとは。事業者が備えておきたいトラブル予防法。

2024年01月29日 2024年01月29日

会社経営・事業経営 顧客トラブル
ホームヘルパー・訪問介護によくあるクレーム・トラブルとは。事業者が備えておきたいトラブル予防法。

ホームヘルパー・訪問介護のサービスでは、利用者や家族からクレームが入ることがよくあります。通常のクレームならば傾聴することで対応できますが、度を過ぎたクレームやモンスタークレーマーに対しては法的な対応が必要です。また、利用者の家という密室で介護サービスを提供するため、ヘルパー側がハラスメントの被害者になりやすい状況があります。

この記事ではホームヘルパー・訪問介護によくあるクレームやトラブルと対処法を紹介します。

ホームヘルパー・訪問介護でクレームが多い理由と対策

ホームヘルパー・訪問介護のサービスでは、利用者の方からクレームが入ることがよくあります。なぜ、クレームが多いのでしょうか。主な要因として以下が挙げられます。

利用者は自分でしたいことができなくてストレスを感じている

要介護等の状態にある方は、好んでヘルパーに仕事をしてもらっているわけではなく、自分ではできないためにストレスになっているという面があります。ヘルパーがしていることを見ていて、「自分ならこうするのに、何とまどろっこしいんだ」と考えてイライラしていることもあります。そのためにヘルパーの仕事に対してクレームを入れたくなるという側面があります。また、利用者の家族も介護に疲れており、ストレスをためていることが多く、クレームを入れたくなる心境もあります。

ヘルパーの仕事に対するクレームは傾聴が大切

ヘルパーの仕事ぶりに対するクレームは、まず、担当のヘルパーが利用者の話をよく聞いてどうしてほしいのか意図をくみ取ることが大切です。担当のヘルパーだけで対応が難しい場合は、訪問介護事業所のサービス提供責任者も話を聞き、改善策を考える姿勢を示しましょう。事例によっては、担当のヘルパーを変える形で対応することも考えましょう。また、クレームが利用者の認知症等、精神的な疾患に起因すると考えられる場合は、医療機関へつなげるといった対応が必要になります。

クレームの度が過ぎる場合は

ヘルパーの仕事ぶりに対するクレームの度が過ぎて、モンスタークレーマーのような要求をしてくる方に対しては、傾聴するにも限度があります。

例えば、「土下座しろ!」「誠意を見せろ!」といった発言や胸ぐらを掴まれて暴言を吐かれると言った態様だと、要望やクレームではなく、脅迫や暴行に当たります。このような場合は、きっぱりと拒否したうえで、被害を受けた分については、弁護士に相談し、損害賠償請求を求めると言った対応が必要です。

そのためには、脅迫や暴行を受けた状況についての記録が重要になります。介護サービスを提供する現場に防犯カメラ等を設置することで、介護事業者と利用者の家族の双方が確認できるようにするのが最善ですが、難しい場合はヘルパー側がボイスレコーダーやカメラを用意して脅迫や暴行を受けた際の記録を残す必要があります。また、日記に利用者側からの発言等を日付と合わせて文章化して残しておくことも有力な証拠になります。

TIPS 証拠映像の記録は盗撮やプライバシーの侵害に注意
暴行を受けている状況をカメラ等で撮影することは暴行被害の有力な証拠になりますが、一方で、隠しカメラ等を使った場合、盗撮やプライバシーの侵害に当たると訴えられてしまう危険もあります。そのため、実際の仕事内容に問題ないか家族にも確認してもらうなどを理由に承認を取っておくようにしましょう。また盗撮・盗聴に関して詳しい情報は以下の記事を御覧ください。

ホームヘルパー・訪問介護でよくあるクレームトラブル

ホームヘルパー・訪問介護で利用者や家族からよく寄せられるクレームやトラブルについて見ていきましょう。

窃盗を疑われる

訪問介護でよくあるトラブルが、ヘルパーが訪問した後で、家の貴重品や現金が無くなったというクレームが入ることです。実際にヘルパーが窃盗行為を行っていた事実が発覚することもありますが、利用者が認知症の場合は、別の場所にしまったり、使ったりしたのを忘れているというケースが多いです。ただ、訪問介護事業所としては、家の貴重品や現金が無くなったというクレームを無視するべきではありません。

虐待を疑われる

訪問介護でよくあるもう一つのトラブルが、ヘルパーによる虐待を疑われてしまうことです。例えば、利用者の体にあざや傷があると、家族からヘルパーが虐待しているというクレームが入ることもあります。実際に、ヘルパーと利用者の相性が悪いとヘルパーが利用者に虐待してしまう事例も少なくありません。一方で、介護の場面ではどうしても利用者の体にあざや傷が生じてしまうこともあります。ヘルパーが目を離した隙に利用者が転倒してしまうこともあります、ヘルパーがいない時間帯に利用者が一人で歩いて転倒してしまうこともあります。

窃盗や虐待を疑われたら

冤罪だった場合もっとも大切なのは毅然とした態度で相手を宥めながら法的に話を進めていくことです。主張立証責任といい原則として被害者が「いつ、どこで、誰に、どのような被害を受けたか」を立証する必要があります。そのため実際に窃盗や虐待をした場面をカメラで収めていたなどが無い限り、こちらが実際に罪を被ることは少ないですが、正面から「証拠を見せてください」だと相手がヒートアップする恐れがあります。まずは警察など第三機関などに入ってもらいしっかりと調査に協力したうえで「証拠がない以上はこちらが責任を負うことができません」という旨を伝えましょう。

介護事故

介護の場面では、様々な事故が発生してしまう危険性が常にあります。重大な転倒事故や誤嚥が典型例です。

訪問介護中に介護事故が発生した場合は、ただちに救急車を呼んだり、応急処置を行うべきなのは言うまでもありません。訪問介護事業所としても、ヘルパー個人の責任とするのではなく、経営者が直接対応しなければなりません。まずは、状況を説明して、道義的な面から謝罪し、法的な責任や損害賠償責任についての話し合いに進むことになります。

しかし、謝罪はともかくそこから先の交渉まで経営者が直接、利用者や家族との交渉に当たってしまうと、利用者や家族から繰り返し謝罪を求められたり、理不尽な損害賠償を求められたりする事態になることもあります。このような場面では、代わりに弁護士に対応してもらった方が、理不尽な要求を防止することができますので事故発生時点で弁護士に相談しておくのがいいでしょう。

介護事故についてもっと知りたい方は以下の記事をご覧ください。

ヘルパー側が被害を負うことも

上記までは、利用者側からのクレームへの対応について紹介しました。訪問介護事業所が備えるべき法的トラブルは、利用者側が被害者となる事案だけではありません。ヘルパー側が被害者となる事案に対しても備えが必要です。

利用者からヘルパーへのハラスメント

訪問介護の場合、利用者の家の中という、密室で介護作業が行われるだけに、利用者がセクハラやパワハラを行いやすい環境にあります。例えば、利用者が男性でヘルパーが女性の場合は、利用者からヘルパーに対してセクハラ行為が行われる可能性があることを考慮しなければなりません。ヘルパー側も、多少セクハラされても、相手がお年寄りだからと我慢してしまうかもしれません。しかし、セクハラは刑法上の犯罪行為ですし、民法上も不法行為に当たるため、加害者が介護が必要なお年寄りでも決して許されることではありません。

ハラスメントへの対応策

ヘルパーからハラスメント被害の相談があった場合は、経営者やサービス提供責任者等が話を聞いたうえで、利用者側への警告や損害賠償請求等、警察への通報などの対応を考えます。

まず、利用者からのハラスメントが行われていることの証拠をつかむために、家族などに相談し防犯カメラ等を設置してもらうことを検討しましょう。それが難しい場合は、ヘルパー自身がボイスレコーダー等を用いて、ハラスメント被害を受けている状況の記録を取るしかありません。また、日付や時間と合わせてセクハラ被害を受けた状況について、ヘルパー自身が日記等にまとめておくことも有力な証拠になります。

こうした証拠を掴んだら、利用者側への警告や損害賠償請求等を行いますが、経営者等が直接対応するよりも、弁護士に対応をお願いした方がより効果的です。

もしもに備えて弁護士を付けられる保険があります

このようにホームヘルパー・訪問介護のサービスでは、クレーム・トラブルが発生しやすいですし、法的なトラブルに発展することもあります。そうなった時にあらかじめ相談できる弁護士をつけておくことが大切ですが、弁護士に相談したことのない方からすると、弁護士探しや費用、相談の仕方など不安なことも多いと思います。そこで当サイトがオススメしているのが弁護士保険です。弁護士保険は月額数千円で弁護士への相談費用や、訴訟に発展した場合の弁護士費用などが補償されるため、気兼ねなく弁護士に相談できるようになります。

弁護士保険に入れば各種弁護士費用が補償される

1.トラブルに発展する前に予防できる

弁護士保険に加入すると、弁護士保険加入者証や弁護士保険加入ステッカーがもらえます。これを提示することで「こちらはいつでも弁護士を使える」という姿勢を相手に伝えることで無断キャンセルの抑止力となります。

2.弁護士への電話相談が無料で出来る

弁護士のへの電話相談が無料で行えるといった付帯サービスが付いてきます。トラブルの概要を話し、そこからどう動くのが最善かを法律の専門家からアドバイスしてもらえます。

3.弁護士費用・裁判費用が補償される

それでも解決できずに訴訟などに発展したとしても、一般的に弁護士を使った時にかかる着手金や訴訟費用は保険で賄われますので高額な出費を恐れる心配がありません。

他にも多くのメリットがありますので詳しく知りたい方は以下のリンクをご覧ください。

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