【弁護士が解説】ペットショップの開業と経営上のトラブル。子犬や子猫お迎え後のクレームと事前対策

弁護士保険

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弁護士が解説するペットショップの開業と経営上のトラブル。子犬や子猫お迎え後のクレームと事前対策をご覧ください

今回のテーマはペットショップ経営とトラブル

ペットショップの開業

今回は武山弁護士にお越しいただいております。

今回のテーマは、弁護士保険の問い合わせが多いペットショップのトラブルについてです。ペットショップ経営とトラブル予防策について教えていただきたいと思います。

よろしくお願いします。

ペットショップの開業

ペットショップとは典型的にはペットを販売する店舗のことを指します。

第一種動物取扱業の登録と動物取扱責任者の取り方

ペットショップの開業

ペットショップ事業をするには「第一種動物取扱業」の登録が必要です。ペットショップ以外にもペットホテルの経営や、実は動物園も必要です。あとはペットの老人ホームといったものも最近ありますが、そういった事業を行う際にも必要です。

動物取扱業には、販売・保管・貸し出し・訓練・展示セリ・あっせん・譲り受けなど色々あり、ペットショップ経営も含まれるため、まずは登録が必要です。

登録については都道府県や市区町村によって異なりますが、保健所に申請してから1か月くらいは掛かると考えられた方が良いです。

ですのでペットショップ経営を始めようと思い立っても、すぐに出来るわけではありません。

そうなんですね、登録には何が必要でしょうか?

登録の為に最も大事なことは、1店舗につき1人の動物取扱責任者を選任しなければいけないということです。

この動物取扱責任者は、まず一定の経験が必要です。半年以上の実務経験、ペット関連の学校に1年以上通うこと、一定の資格が必要です。

資格についてはいくつかありますが、例えば愛玩動物飼養管理士などの資格が必要となります。

あとは研修を受けたり、一定の欠格事由に該当してないなどの要件が必要です。

色々と必要になるんですね。

賃貸物件を借りる際の注意点

ペットショップの開業

登録できた場合、次のハードルが賃貸物件です。

どのようなことに気をつければ良いでしょうか?

自分の家で事業を行うのであれば気にする必要はありませんが、物件を借りる場合は特有の注意点があります。

まず借りる時に不動産業者にしっかりと確認して欲しいことは、都市計画法上の用途地域です。

例えば、第一種低層住居専用地域といって低い住宅しか建てられない地域がありますが、この用途地域の場合、そもそも一般的な店舗すら建てることができません。

ですので、まずは店舗を経営できる地域かどうかを確認してください。

飼養施設としての制限

ペットショップの開業

店舗を経営できる地域だといこうとを確認した上で、住宅系の地域の場合は、飼養施設の広さに制限があります。飼養施設とはペットを寝泊りさせたり、水飲み場のことをいいます。

例えば第二種低層住居専用地域では、飼養施設は15㎡までと決められているため、閑静な住宅街でペットショップを経営するとなると、広さ制限に掛かってくることも良くあります。

まず用途地域を確認した上で、経営出来そうな物件を探すことが重要です。

周辺住民のクレーム

ペットショップの開業

他にはどのような点に気をつける必要がありますか?

他に気をつけることとして、ペットショップは周辺住民からのクレームが結構多いのが特徴です。

特に多いのは鳴き声・匂いについてです。そのため、ある程度防音ができる物件を選んでください。風向きについても防止することは難しいですが、確認しておいた方が良いと思います。

ありがとうございます。物件選び以外で気をつける点はありますか?

はい、次にペット販売時の注意点についてお話します。販売時のトラブルとしてどのようなものが想定されると思いますか?

そうですね、以前お問い合わせいただいた事業者の方から、引き渡した後に亡くなったペットのことでトラブルになったことがあるとお伺いしたことがあります。

よく起こる問題の一つですね。
ペットショップ経営で起こる問題は多岐に渡りますが、今回は良く起こる3つの問題を挙げさせていただきます。

ペットの病気とペットショップの責任

ペットショップの開業

一つ目はペットが「実は病気だった」という問題です。先ほど乗松さんが言われた、購入したペットが病気で亡くなってしまったというのがこのケースです。これは良く起こるトラブルです。

二つ目はペットが「懐かない」といった問題です。

三つ目は「年齢や血統が話と違った・嘘だった」といった問題です。

「懐かない」といったことでもめることもあるんですね…

3つの内容について詳しく教えてください。

まず一つ目のペットの病気についてお話しさせていただきます。ペットショップがお客さんに引き渡す前から病気だった場合はペットショップの責任です。

ですのでペットショップに返品してお金を返しもらうといったような形で、お客様は損害賠償が可能です。

ただこれについては、お客様の側から見ると病気だったと知ってから1年以内に損害賠償の請求をしなければなりません。

ここですごくもめることが一つあります。病気がペットショップにいる間にかかったのか、お客様の家に行ってからかかったのか、これははっきり言って証明が難しいです。そのため、これが一番もめます。

もちろん、ペットショップからお客様の家に行った後、病気にかかったのであれば、お客様の責任です。

店側としてもよく分からない状況であれば、不当請求として突っぱねても良いですが、まず自衛策として予防接種を行い、なるべく病気にかかりにくくしておくことが重要かと思います。

店舗側で予防接種をきちんとやっておいて、その分のコストをペットの代金に上乗せするといった方法が良いです。結果としてその方がお客様も楽ですし、何よりトラブルを回避するための自衛策となります。

あとは特約の条項で「病気でも店舗は一切責任を持ちません」といった条項を入れる場合があります。ただこれは消費者に一方的に不利な内容となるので無効になります。

ですが、責任の期間などについては制限ができます。その辺りの詳しい部分は弁護士などの専門家にご相談していただいた方が良いと思います。

あとは「ペットが病気のため、その分安く販売する」といった場合、店舗は病気の責任を負いません。

次に二つ目のペットが懐かない問題です。これはもうご想像の通り、懐く懐かないというのは主観的な問題ですし相性の問題もあります。ですので基本的にお客様側からは何も請求できません。店舗も何かする必要はないということになります。

懐かないといった問題でお店側がとがめられなくて良かったです。

次に、三つ目の年齢や血統が嘘だったといった問題です。年齢については、あまりに違うのであれば返品になるかと思いますが、例えば2ヶ月か3ヶ月かで返品できるかというとそれは少し疑問です。

血統については、血統を重視してお客様が買ったのに違っていたのであれば、返品・返金の問題になります。

血統や年齢は証明できるのかという問題も出てきますので、確認の術としては血統書が重要になります。

たしかに血統を重視して購入した方からすると、重要な内容ですよね。

よく起こる3つの問題を挙げさせていただきましたが、その中でも実際によく起こるのは病気の問題になります。さらにモンスタークレーマーとなるのも、この病気の問題が多いです。

ですのでそこは、予防接種での対応と契約書の条項をしっかりと見直していただくしかないのかなと思います。

乗松さんは動物はお好きですか?

はい、大好きなんですよね。東京に来てからはあまり見かけなくなりましたが、地元の愛媛県にいた頃は良く野良猫と戯れていましたね笑。

実家でもワンちゃんを飼っていたのですが、亡くなってからは飼っていないですね。動物好きな人に悪い人はいないと思っていたりもするので、ペット事業者の方からの弁護士費用保険のお問い合わせの多さに正直驚きました。

そうなんです、ペット事業者のトラブルは意外と結構あります。

特にペットが好きで飼われてる方が多いので、自分のペットが病気になったら何かを事業者に請求したいという方は多いですね。

たしかに家族のように大切な存在ですしね。

ということで、本日はペットショップ経営の話でした。

ありがとうございました。


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